INTERVIEW 2021.5.18

創作のハードルを下げ、誰もがクリエイターになれる世の中に。新しいTuneCore JapanのPdMが目指す世界。

2020年度、約71億円(前年比168%)をアーティストに還元し、サービス開始から9年連続で成長し続ける「TuneCore Japan」。今年の3月より新たにPdMとしてチームにジョインした佐多に、「TuneCore Japan」への思いやこれからの構想について聞きました。

「何かを作ること」に価値を感じる

自身もTuneCore Japanにて音楽を配信する佐多は、昔から「何かを作ること」が好きなのだといいます。そのことは、大学進学時に音楽か建築かで悩み、建築デザイン学部に進むことに決めたことからも伺えます。

大学在学中にはインターンにて旅行系ITスタートアップを経験。そこで、建築とは別の”もの作り”であるITエンジニアという分野に興味を持ちます。

「建築デザインを学ぶのは楽しかったんですが、建築には出来上がるまでものすごく時間がかかるという側面もあって。ITは早く作って反応が見られるところが面白いと思った。それで、ITエンジニアになることを決め、新卒でSIerに入社し、しばらくAndroidエンジニアとして経験を積みました。」

その後、ヘルスケアのスタートアップ企業に転職し、Tech Leadやマネジメントを経験。社会人として経験を重ねる中、「何かを作ること」の価値を再認識することになります。

「いろいろなプロジェクトに関わる中で、建設的な人とは仕事が進めやすい、と気づいたんです。例えば、否定するだけでなく代案を出せる人は建設的ですよね。その差ってなんだろう、と考えた時に僕が結論として辿り着いたのが、”建設的なひとは何か作った経験がある人だ”ということでした。」

「何かを作ること」のハードルを下げたい

そういった価値観は仕事以外での活動にも現れています。例えば、佐多が運営するCAMPUSというブランドでは、佐多が好きなキャンプやアウトドアの空気を都会生活に取り入れることができるような、オリジナルのグッズを展開しています。また、昨年より、一度止めていた音楽活動を再開し、自身でトラックメイクした楽曲を歌い、サイトにて配信しています。

「外国人の友達に、どうして歌う曲をリリースしないの?と言われたことがきっかけなんですが、自分も含め日本人にとって、何かを表現したりそれを発表したりすることのハードルが高すぎるんじゃないかと考えるようになって。感覚的なことをもっと表現したり、クリエイティブなことをすることって、本来は誰にでもできること。何かを作ることのハードルが下がれば、もっと楽しい世の中になると思ったんです。」

「WanoやTuneCore Japanのメンバーと話したときに、そういう課題感が同じだったことも、Wanoに入社したいと思った重要なポイントでした。完成度を求める日本人が持つ、ものを作ったりリリースをすることに対する心理的なハードルを下げることに、取り組みたいです。」

CAMPUSサイトイメージ

 

TuneCore Japanの新しいPdMとして

TuneCore Japanは徹底して「インディペンデントアーティスト=自由(独立・自立)なスタンスで音楽活動を行うアーティスト」を支援しているサービスです。誰でも簡単に自分の楽曲を世界中のストアで販売・配信でき、iTunes Store や Apple Music、Spotify、YouTube Music など、国内外の音楽配信プラットフォームへの楽曲配信・管理を一括で行うことができるツールとして、既に数多くのアーティストやレーベルが利用しています。新しいPdMとして、これからどういった展開を検討しているのでしょうか?

「これから特に強化していきたいと思っているのは、個人やチームなど独自で頑張って活動しているアーティストに向けての活動です。まず必要なのは、リリースするカルチャー作りや配信しやすい仕組みによって、心理的ハードルを下げることですね。具体的には、二次創作しやすい仕組みを実装するというのも、自分がやりたいことの一つです。また、そういったアーティストがプロモーションをする際の支援も必要だと思っています。」

「やれることはたくさんあるので、入社してからすぐにリストにして優先度をつけました。今はそれをTo Doへ落とし込み、企画をしている段階になります。また同時にエンジニアチームと連携して、開発体制を整えるということにも取り組んでいます。」

PdMという重要な役割にプレッシャーはないのか尋ねると、「プレッシャーを感じるより、自分なりの考えで企画などに取り組めるので動きやすい」と笑います。

 

本質的なことを大事にする「いいもの作れる」環境

Wanoに入社するまで複数の会社を経験している佐多にとって、現在の働く環境はどういったものでしょうか。

「入社して感じたのは、メンバーがみんな建設的でやりやすいということです。それこそWanoやTuneCore Japanメンバーにはものづくりをしたことある人も多く、そういうマインドが採用上も重視されているからだと思います。また、アーティストの視点から考えるというのがあたりまえになっていて、それはなんのためにやるの?ということがないのもいいですね。みんな本当にアーティストが好きなんだなと感じますね。」

「独特だと思うのは、感覚から会話が始まることが多いということ。グラフやチャートから議論が始まることがあたりまえになっているスタートアップも多いと思うんですが、Wanoでは感覚が先のことも多い。価値観が似ている人が多いので、綺麗な資料を整える時間を省いて、本質にずばっといける、そのスピード感は魅力だと思います。」

最後に、Wanoへの入社を検討している方に向けて、メッセージをもらいました。

「もし知り合いにWanoの魅力を一言で説明するとしたら、”話が早いよ”かなあ。話が早くていいもの作れるよ、と言うと思います。”クリエイターを支援する”と言うビジョンが言葉ではなく感覚的に浸透しているから、みんな自分のやっていることに戸惑いがないし、ストレート。こういう言い方したら通る、みたいなのがなくて話が早いんです。音楽や映像などのカルチャーに対して、自分なりの世界観があって何かを作りたいと考える人にとっては、いい会社だと思います。」

Wanoのオフィスにて