INTERVIEW 2021.7.9

3年目にて、ようやくMV配信が当たり前の世の中に。 立ち上げから関わるセールスマネジャーに聞く、Video Kicksの次の一手。

エンタメ分野におけるクリエイター支援をミッションに、様々なサービスを展開するWanoが今一番注力するのが、動画ディストリビューションサービス「Video Kicks」。3年前、同サービスをローンチするタイミングでセールスマネージャーとしてWanoにジョインした宮應に、これからの展望を聞きました。

 

興味のある“音楽”に携わりたいという思いで入ったWano

宮應は、新卒で楽器系ECサイト運営の会社に入社、その後広告代理店でWeb広告の仕事に携わりました。自身が学生時代にバンドをやっていたこともあり、音楽の仕事にはいつか携わりたい、と漠然と考えていた時に出会ったWanoの募集。

 

「音楽系の仕事に就きたいと思っていたのに加え、大きい会社ではなくて、“これから”という会社に入って仕事をしてみたかったんです。出来上がった会社だと頑張ってもちょっとしか反映されないけれど、新卒で入った会社が“これから”の会社で、やればやっただけ返ってくるのがすごく面白かった。そこでの経験も大きいですね。」

 

Wanoという会社のことは知りませんでしたが、Wanoが開発に携わる音楽流通サービス「TuneCore Japan」のことは、広告で見て“自分がバンドをやっていた時にあったらよかったのに”と知っていたそうです。そのような背景もあって、Wanoが「Video Kicks」を立ち上げることを知り、入社を決めたと言います。

 

「自分自身が興味のないことだと続かないので、”音楽に関わる仕事”というのと、サービスの立ち上げに関われるというのがこの会社に決めた理由です。それ以外にも、Wanoの人たちと話をした時にフィーリングが合うな、と感じたのも大きいですね。」

 

 

アーティスト、レーベル側の意識も変わってきたこの3年

 現在、宮應は主にTuneCore Japanを使っているレーベルやアーティストにVideo Kicksを紹介したり、TuneCore Japanを使っていないレーベルやアーティストに新規でアプローチするという仕事をしています。今でこそ、Video Kicksの名前は徐々に知られるようになってきていますが、入社当初はレーベルやアーティストも「本当にそれを使う意味があるの?」といった反応だったと言います。

 

「YouTubeが出てくる前、MV(ミュージックビデオ)は“宣伝用の素材”だったから、なかなかVideo Kicksを理解してもらえなかったんです。でも最近では、映像コンテンツに対して、“YouTubeに出すのはアーティスト活動にとっての最低限、他にも出せるところには出しておこう”と意識が変わってきていますね。Video Kicksについて聞かれることも増えています。」

 

Video Kicksが連携しているTuneCore Japanを使えば、誰でもiTunesやApple Music、レコチョクMUSICストアなどの国内外のビデオ配信ストアにMVを配信・販売することができます。アーティストやレーベル側にとって、楽曲と一緒にMVを一括で管理できるのもメリットです。

 

「MVを見ることができるサービスは数えるくらいしかなかったのですが、Line MusicやAmazon Musicなどの音楽配信ストア側がMVなどの映像配信に力を入れるようになり、配信ストアの数も増えています。複数の配信ストアに登録する手間を考えたら、Video Kicksを使って一括配信できるのは楽ですよね。」

 

アーティストが“食える”ようになるための手伝いをしたい

業界としても盛り上がりを見せつつある今、一見、Video Kicksは順風満帆な道を歩んでいるようにも思えます。

 

「確かに業界がそうやって盛り上がってくれることは良いことですね。ただ、音楽と違って映像配信にはまだ様々なハードルがあると感じています。例えば、映像は楽曲とは違って、ファイルサイズが大きくコストがかかるから、そこをどう収益につなげていくか。他にも、映像は音楽と違って何回も見られるものではないから、どうやったらもっと使ってもらえるのか、とか。

そこをクリアするための一手として、今はコンテンツを集める・増やすことと、配信できるところを増やすことに力を入れてます。ライブ映像のような“長尺”(10分以上の映像コンテンツ)も扱うようになって、さらにその映像を配信できるところが増えたら、それを見る人の側の意識も変わるだろうし、収益化にもつながります。業界としてももっと変わってくるんじゃないかな。」

 

「TuneCore Japanも最初はなかなか配信ストアもユーザーも増えなかったけど、今はこれだけ大きくなった。今はまだまだのVideo Kicksもいつかのタイミングでぽんっと広がる可能性があると信じています。そういうのって仕事人としても単純にかっこいいじゃないですか、ジャンプの漫画の主人公みたいで。」

 

笑いながら話す宮應ですが、その根底には、Wanoがミッションとして掲げている“エンタメ分野におけるクリエイター支援”に対する共感があります。

 

「今は映像を扱う仕事なので、映像クリエイターが食べていけるようになる支援・手伝いをしたいという思いはありますね。どういう風に自分たちの映像を配信していったらいいのか分からない人たちがVideo Kicksを使って、その人たちが食えるようになったら良いなと。そのためにやれること、やらなきゃいけないことは本当にたくさんあります。やることは多いけれど、自分は飽きっぽくて同じようなことをずっとやるのは苦手だから、その辺楽しんでやってますよ。」

 

 

気をつかわずに言いたいことを言える、議論ができる環境

そんな宮應に、Wanoという会社の魅力や、Wanoに合う人はどんな人だと思うか聞いてみました。

 

「意見を言ったらきちんとそれが拾われて、議論される。どこかでその意見が止まってしまうとかもないのは良いですね。あとは、変に突っかかてくるようなクセのある人もいないですし。みんな自分の意見を素直に言える環境です。音楽好きな人も多いので、話の合う人が多いのも僕にとって魅力ですね」

 

「音楽や映像を扱っているので、やっぱりそういうエンタメが好きな人は楽しめるんじゃないかな。あとは、自分が言いたいことを言える環境なので、自分の意見がある人が合うんじゃないかと思います。」