INTERVIEW 2022.7.8

メンバー1人ひとりが成長し、組織としても成長していくこと。ーTuneCore Japanの飛躍を支え続ける、フロントエンドエンジニアの入社から2年間の軌跡

2012年のサービス開始以来、多くのアーティストに収益を還元してきた音楽デジタルディストリビューションサービス「TuneCore Japan」。2020年、Wanoにフロントエンドエンジニアとしてジョインし、今ではエンジニアのマネジメントだけでなく、採用など組織づくりにも携わり、「TuneCore Japan」の屋台骨を支えている吉田に、ジョインしてからの成果と今後の展望について聞いてみました。 

目的は“いかに効率的に、早くアーティストに貢献できるか”

吉田は現在、自らもエンジニアとして開発に携わりつつ、エンジニア全体のマネジメントや組織・仕組み作りといったことにも関わっていますが、常に頭にあるのは、“いかにアーティストに早く価値を届けるか、良いものをアウトプットするか”です。

「メンバーの共通の目的は、プロダクトを通じてアーティストに貢献すること。ただ、自分は比較的経営陣とも近いところにいるので、そのミッションを達成するためにどうやって収益化していくか、ということを意識して考えています。アーティストに一番早く価値を届けるために、リソースをどう分散させて、どの順番でやると一番効率的か、そういったことを踏まえてリソースの確保や配置をするのも自分の役割の1つですね。また、メンバー間の情報共有をスムーズにするため、ドキュメント管理ツールの導入だったり、Slackの移行だったりといったことも担当しています。いずれも、良いものが効率的にアウトプットできるように、と思って提案したことです。」 

 効率的なアウトプットのための仕組みづくり

 アーティストにいかに早く貢献するかーそのために吉田が促進した施策には、①ドキュメント管理のためのNotion導入、②Slackの移行、③チーム体制の整備、の3つがあります。

「1つ目のドキュメント管理ツールを導入した目的としては、“見える化”と“知見の共有・蓄積”です。組織がある程度大きくなってきたとき、この先も安定的に成長していくためには、情報を共有し、知見を貯めていく仕組みが必須だ、と。そこをしっかり整えないと、事業の成長が停滞してしまう危機感があって。だから、ドキュメント自体をどこに置くかという設計から、書き方や雛形も作ったりもしました。ただ、人に見られる文章を作ること自体にハードルを感じる人もいたので、何度も繰り返し、ドキュメントを作って保存するように言っていましたね(笑)。」

2つ目のSlack(ビジネス用のメッセージングアプリ)の移行については、チーム間、組織間でのコミュニケーション方法に対する課題意識から行った施策でした。

「元々、Slackは Wanoグループで1つのワークスペースを使っており、TuneCore Japanのチャンネルは全てプライベートになっていたので、チャンネル間で重複する質問があったり、管理職ほど同じことを別のチャンネルでも答えていたりして、無駄なコストが発生していたことに対する課題意識がありました。TuneCore Japanのワークスペースを作り、チャンネルをパブリックにしたことで、TuneCore Japanのメンバーが誰でも共通で見ることができるようになり、情報のすくい上げがしやすくなったと思います。移行するにあたっては、コスト、メリット・デメリットをまとめ、役員を説得したり、移行作業も自分でしたりと大変でしたが(笑)、効果は出てきていると思います」

3つ目のチーム体制の整備については、①メンバー間のコミュニケーションと②メンバーそれぞれの成長を促し、チームとしての開発スピードを上げる、という2つのポイントを意識していました。

「これまでエンジニア全体でふわっと1チームみたいな感じだったのを、横軸と縦軸で分けてチーム体制を整えていきました。フロントエンド、バックエンドという領域の軸と、プロジェクト軸の2軸で分けて、エンジニア全体を“3マンセル(3人1組)の集合体にしたんです。ある程度メンバーが固定化された“3マンセル”のような小さいチームだと、新しいメンバーと古株のメンバーの間にもコミュニケーションが生まれて、個人の責任感も生まれるのではないかと。」

「小さい組織だと小さな改善を積み重ねやすいし、チームのメンバー同士が、それぞれの業務内容や仕事の進め方など、得意不得意をお互いがカバーして、開発の効率化につなげることが狙いでした。実際にその成果も出始めてきて、開発もスムーズになってきていると思います。」

TuneCore Japan吉田

特別なことは意識していない。ただ、“当たり前”と思うことをしているだけ

組織全体だけでなく、メンバー個々人の成長も考えているからこそ、他のメンバーからも信頼が厚い吉田ですが、その秘訣を聞いたところ「自分なりにされたら嬉しいことをしているだけで、特別なこととはあまり思っていない」という答えが返ってきました。

「意識しているとすれば、ともすると結論を早く教えたくなりますけれど、メンバーのスキルに合わせて、ヒントを伝えるだけにする、とか、答えは伝えるけど、答えに辿り着いた道筋も伝えるようするとか、相手とタイミングの塩梅に気を付けて伝えるようにしている位で・・・。出勤してメンバーの近くに座っているときは、自分自身の負担が増えない程度に、悩みそうなタイミングだな、とか表情や様子に気を配ってはいます。」

「ありがたいことに、責任範囲がどんどん広がっているので、自分自身ができることも増やしつつ、自分以外のメンバーもそれぞれできることを増やしていかなければいけないと思うんです。無駄な時間がかかると、結果、プロダクトのアウトプットも悪くなるので、効率を上げるためにはどうしたら良いか、ということは常に考えています。まぁ、元々無駄な作業とか同じことを何度もやるのが嫌いで、良く言えば“効率化を目指している”けれど、悪く言えば“面倒臭がり”ですね(笑)。」 

“1+1+1=3”以上のアウトプットができる組織を目指して

 TuneCore Japanの成長を支えてきた吉田に、さらなる飛躍のために必要なこと、今後の展望について聞いてみました。

「今後、音楽配信以外のサービスにも力を入れていくのですが、そうなるとメンバー1人ひとりが成長することに加えて、チームとしての成長も必要になってきます。いかに、“1+1+1=3”以上の仕事ができるような組織にしていくか。もちろん、仕組みとして解決できることはしていきますし、職種として必要な分野も増えてくるので、新しいメンバーの採用もしていきますが、例えば、メンバーが3人から4人に増えたときに、単純に4のアウトプットになるのではなく、4.5位のアウトプットができるようにしていきたいですね。」

TuneCore Japan吉田

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