INTERVIEW 2022.9.1

セールスチームの感性を信じ、ベストな形で作りたい。TuneCore Japanと共に成長してきた入社5年目のバックエンドエンジニアが感じる、チームの変化と今思うこと。

2012年のローンチから10年が経ち、プロダクト拡大と共にメンバーも増加している「TuneCore Japan」。2018年4月、エンジニアが5人しかいなかった時期に新卒として入社し今年で5年目となる田中に、プロダクトやチームの変化について感じることを聞いてみました。

入社当時、自分だけが何も知らない素人だった

大学の博士課程まで進んだ田中は、それまでプログラミングは趣味程度だったと言います。どのような経緯でWanoへの入社に至ったのでしょうか。

「実は博士課程3年目の夏、このままだと卒業できないと気付いて、手に職付けないとやばいなって思って就職活動を始めたんですよね。大学の専攻は生物や化学で、今の仕事とは全然関係ありませんでした。業界についてはあまり考えていなくて、とりあえず自分が今後生活していくために仕事を探していました。プログラミングは趣味で少しやっていた程度だったのですが、エンジニア用の就活サイトでWanoから最初にスカウトが届いたことがきっかけで興味を持ち始めました。大学ではDTM(Desk Top Music)のサークルに入っていたり、同人系のイベントに出ることもあったりで音楽との関わりもありましたし、自分の人生に無関係ではないからアリかなと思って選考を受けました。そのまま順調に進んで採用が決まったので、他の企業は受けませんでしたね。」

「入社前から職種がエンジニアということは決まっていたのですが、選考の中でどんなプロダクトがあるかは聞いていたものの自分がどのプロダクトに携わるかは決まっていなかったです。入社したその日に、”今日から君はTuneCore Japanチームだ”と言われて、自分の担当プロダクトを知りました(笑)」

右も左もわからない状態で入社したという田中。入社後はどのようにキャッチアップをしたのでしょうか。

「自分が入社した時はエンジニアもまだ5、6人で、今みたいにバックエンドとフロントエンドに分かれていませんでした。当時のエンジニアメンバーは、新卒3年目くらいの先輩が1人いましたが他は中途採用で入った方たちばかりだったので、自分だけが何も知らない素人でした。そもそもWeb領域すら触ったことがない状態だったので、何をやるかすらわかっていなくて。とりあえず郷に入れば郷に従えの精神でやっていましたね。新しいことを覚えて、一通りできるようになればいいかなと。」

「新卒で入社したとはいえ人数が少なかったので、当時はきちんとした研修はありませんでした。見よう見まねで自分で調べながら、とりあえずやらないとって思っていました。今でもざっくりした依頼が多くてあまり細かい指示はされないので、自分としてはそのスタイルは当初から変わってないなと思います。」

4年前と比較したチームやプロジェクトの変化とは

田中の入社当時、セールスチームがやろうと言ったことをエンジニアメンバーが作る、という形で開発を進めていたと言います。

「四半期に1回くらいの頻度で、セールスチームがやりたいと言っていたことを一覧に出して、上から順に”今手が空いてる人誰だっけ?”という感じでエンジニアがアサインされていました。当時からPMのような立ち位置のメンバーはいたのですが、基本的には発案者とエンジニアが二人三脚で進めていましたね。今でこそメンバーが増えて関わる人が増えたからスケジュール調整してミーティングを実施していますけど、当時は仕様を決める人とエンジニアが1対1で組んでいたので、試作品のテストをお願いしたら直接声を掛けられることの方が多かったです。”ちょっと話せる?”って感じで。」

「試作した画面を触りながら話す中で、”こっちの方が良いんじゃない?その方がアーティストとしては嬉しいでしょ?”と新たな仕様が出てくることもありました。僕たちエンジニアとしては、それはそうだよなってぐうの音も出なかったです。セールスチームのようにアーティストにより近い人が、”こっちの方がアーティストのためになる”って言うんだから、彼らの方がプロだし信じようって思っていました。」

4年前は5人程度だったエンジニアチームは、現在15人前後にまで増えています。セールスチームも同様に拡大しており、TuneCore Japanに携わるメンバーは全体で2倍以上になっています。田中はチームやメンバーに対して、どのような変化を感じているのでしょうか。

「人数が増えて役割が分担されるようになってきて、”なんか会社っぽくなったな”って感じています。自分がいた頃はエンジニアとセールスにしか分かれていなかったですから。今はプロダクトマネージャーがいて、きちんとプロダクト分析をして・・・といった進め方をしているのを見ていると、なるほどなって。もちろんそれがいやとは感じていなくて、人数が増えるとそういうもんだよなって思っています。」

「変わらない部分で言うと、何かを作るときにあまり細かく管理されないところですね。ゴールが決まってからあれをやってこれをやって・・・というのは見積もりを出すために決めてはいるんですけど、担当者の自主性やアイデアに任せるよという感じはずっと変わらないなって思います。」

音楽が好きな人はもちろん、自分で考えて開発したい人にも楽しい環境

最後に、TuneCore Japanの開発チームはエンジニアにとってどんな環境か聞いてみました。

「やっぱり音楽が好きな人にとっては楽しい環境なんじゃないですかね。最近入社した音楽活動経験のあるメンバーは、アーティストの役に立てることをやりがいに挙げてますし。あとは全体会議でもアーティストの話が中心に聞こえてきたり、今年はFUJI ROCK FESTIVALにも連れて行ってもらえたりとかもありましたしね。セールスチームは会場でも業務があって大変そうでしたけど、僕らエンジニアは本当にただ遊びに行っただけなので楽しかったです(笑)」

「社内にはアーティストの気持ちに寄り添って開発したいというメンバーも多いですし、そういうマインドの人の方が良いとは思います。そんな中だからこそ、自分としてはエンジニアリングにフォーカスして、エンジニアとしての目線を大事にしていますね。セールスサイドの感性を信じているし、自分の仕事はもらったオーダーをベストな形で返すことかなって考えているので。」

音楽好きなエンジニアにとって楽しい環境であると同時に、技術面でもやりがいのある環境であると感じているようです。

「エンジニアの技術の話で言うと、色々考えることが多いプロダクトではあると思います。10年目のプロダクトなので、古いところを新しいものに変えていく必要がある一方で、10年前は想定していなかったことにも対応しなくてはいけないですし。とはいえ初めからきっちり仕様が決まっていたり細かいことを言われたりする環境ではないので、自分で考えて色々と提案できるのは良いところかなと思います。悩んだときは、ディスカッションをお願いすればCTOであっても気軽にOKしてくれますから。自分で頑張るぞとか、何かわからないことがわかるようになると嬉しいなっていう人にとって楽しい環境だと思います。」