COLUMN 2023.5.15

”在宅だと8時間かかる仕事が会社に来たら6時間で終わる”オフィスにしたい。コロナ後の変化に対応したWanoの新しいオフィスをご紹介。

“日本から世界へ独創的なプロダクトを創る”というビジョンを掲げ、様々なサービスを作り出すWanoグループでは、最近オフィスリニューアルを実施しました。今回の記事では、そのリニューアルプロジェクトをリードした二人にお話を聞くとともに、Wanoのオフィスをご紹介したいと思います。

<今回インタビューに答えてくれた2人>

渡辺:
Wanoの人事マネジャー。グループ全体のバックオフィス業務をリードしている。今回のプロジェクトではPMを担当した。

宜保:
Wanoの情報システム担当。今回のオフィスリニューアルでは、インフラ周りにとどまらず様々な作業を行った。

【オフィスツアー】スタジオのような雰囲気のユニークなオフィス

恵比寿ガーデンプレイスの近くにある、黒いビル。一見オフィスには見えない、スタジオのようなこのビルの中にWanoがあります。

アメリカ橋を渡った先にある階段を降りたところが入り口です。

ちょっと変わったレイアウトの1階。ハイテーブルが並びガラス越しに吹き抜けの地下1階が見えるのが印象的です。

地下一階には、昇降式デスクやハーマンミラーのチェアが並びます。ミーティングブースやフリーアドレスの席もあります。

奥には会議室と、大きめのカフェコーナー。ネスプレッソやフレーバーティーもフリードリンクです。
オフィ
4階もWanoのオフィスです。こちらのチェアはオカムラのコンテッサ。天高のオフィスにはいつも音楽が流れていて、気持ちの良い空間です。

こちらにもミーティングブース。中にはモニターもあります。
ミーティングブース

コロナによる変化に対応した働きやすいオフィスづくりがテーマ

ツヅキ:
今回のオフィスリニューアルにはどんな背景があったんですか?

渡辺:
きっかけは、グループ内でコロナをきっかけにフルリモートワークになった会社があり、その余ったスペースを有効活用しようということでした。一方、グループ内には、コロナで一旦はリモート体制にしたもののやっぱりオフィスに戻りたいという会社もありました。それで、せっかく戻ってくるのであれば、今の時代にあった働きやすい環境を整備しようということになり、今回のリニューアルプロジェクトが始まったんです。

宜保:
直近の課題として、リモート体制の間にメンバーが増えたことで、全員出社してしまうと席が足りなくなってしまうということもありましたね。Wanoグループには現在4つの会社があるんですが、最近メンバーが大きく増えている会社もあるので、しばらくはフリーアドレスにしていたんです。でも全員が同じタイミングで出社すると座るところがなくなってしまうという問題がありました。

ツヅキ:
なるほど。確かに他の会社でも、コロナ禍でフリーアドレスにしたものの、最近出社する機会が増えてきて、そういう問題が出てきていると聞きます。

渡辺:
Wanoの場合は、コロナ初期の緊急事態宣言中はフルリモートにしていて、その後月水金を出社日にしています。TuneCore Japanは月火木が出社日なので、月曜日は人が多いです。その他のグループ会社も、会社単位でまちまちなので、その状況に合うように考える必要がありました。

Slackでグループ各社から関係者を集め、意見交換

ツヅキ:
ちなみに、このプロジェクトはどう進めたんですか?

渡辺:
まずはSlackでグループ内の関係者を集めたチャンネルを立て、必要な情報をやりとりしたり、各社の意見を聞いたりしました。関係者が忙しい人ばかりで、なかなか全員集まることができなかったので、Slackでの情報共有や確認になることが多かったんです。実務は宜保さんが担当してくれました。。

宜保:
まずは必要な席数を決める必要があったので、実際何人出社するんだろうというのをシミュレーションしました。あとは、フリーアドレスにするかしないかも、そのタイミングで決めましたね。サイズの大きいモニタを使っていたり、自分が使いやすいようにデスク周りを個人設定設定していたりする人はやっぱり固定席がいいので、各チームでそれを割り振ってもらいました。この人は固定席がいいよねと割り当てたり、あとは、個人単位で希望を聞いていたチームもありましたね。

ツヅキ:
おお、かなりフレキシブルなんですね。大変そう。でも個人を尊重する感じがWanoっぽいです(笑)

宜保:
とはいえ、今はみんなフリーアドレスに慣れてきていると思います。フリーが嫌だという意見は聞かないですね。自分もフリーなんですが、今日はこの仕事をするからこの辺にいようかな、という感じで決められて便利だなと思います。

渡辺:
それに加えて、会議室の防音をどうにかしたいという話があったので、ブースの検討をしました。コロナ禍で世の中的にもオンラインミーティングが増えたじゃないですか。だから、オフィスに来ても結局オンラインミーティングする場所は必要なんですよね。

ツヅキ
それも結構聞きますよね。他の人がオンラインミーティングをしている時の声が気になるという方もいますし。

渡辺:
ブースの数については結構意見が分かれました。また、ブースの機能性もいろいろなので、そこもポイントでした。そういった意見交換や意思決定は、基本的にはSlackで進めました。

「使いにくいなと思ったら調整」の繰り返し

ツヅキ;
一番大変だったのはどんなことですか?

渡辺:
照明設備の対応です。このビルはもともとオフィスビルではないので、標準で付いている照明だと薄暗かったんです。だから一般的なオフィスの標準的な照度になるように新設する必要があったのですが、、設置後眩しすぎるという声があって。特にエンジニアは画面を見ている時間が長いので、照明が明るすぎると良くないみたいなんです。LEDで青白い光だったことも原因かなと思いますが、それを適度な感じに調整するために、照明機器の数を間引いたりフィルムを貼って光を柔らかくしたりしました。

ツヅキ:
確かに、光に対する感覚って個人差ありそうですしね。明るくて頭が痛くなるって人もいれば、暗いのが逆に気になる人もいるので、調整難しそうですね。他に難しかったことはありますか?

宜保:
電源周りかなあ。例えば、今回B1に設置した昇降机があるんですが、電源コンセントの場所によっては、上がった時に突っ張るんですよね。もともとは固定席だったので裏側に設置することができたんですが、今回そのエリアはフリーで使うことになったので、電源の位置が分かりやすい方がいいなと思って。分かりやすい場所で、かつ突っ張らない場所に設置するよう調整しました。

ツヅキ:
なるほど、固定席とフリーアドレスとの違いがあるんですね。確かに、固定する前提で設置するのと、日々変わるっていうことを前提にするので変わってきますね。

宜保:
ですよね。「今日はここで働こう」と席に着いて仕事始めるまでの流れがストレスなくなればいいなと思って、その辺は工夫しました。

ツヅキ:
きめ細やかですね。

宜保:
使いにくかったら嫌じゃないですか。まず設置した時に自分で使ってみて、あれ使いにくいなと思ったら変えて・・の繰り返しでした。

渡辺:
このビルは、オフィスビルにはよくあるOAフロア(電源を通す床下の空洞)になっていないので、電源をどう這わせるかも工夫が必要なんです。

ツヅキ:
そうか、このオフィスっぽくないおしゃれな雰囲気がWanoらしいなと思っていましたが、そういう苦労もあったんですね(笑)

リモートの日は集中して作業をし、オフィスでは新しいアイディアやイノベーションを

ツヅキ:
改めて、プロジェクトを終えてみてどうですか?スムーズにいったなという感じですか?それとも結構大変でした?

渡辺:
実は私は過去に他の会社で移転プロジェクトを何度も担当してきたんですが、その時と比べても社内の調整が難しいなと思いました。

Wanoは個人のスタイルを大事にする会社なので、「はい!全員フリーアドレス!」というようなトップダウンはしないんです。また、会社も複数あるので、各社の要望を聞きつつうまくバランス取ることが難しかったなあと思います。

宜保:
リモートワークに比べると、会社に来るのって移動時間が必要だし、周りに人がいるストレスもありますよね。お子さんがいる社員は、在宅で仕事ができるのは助かるという声も多いし。だからこそ、家よりも仕事が捗り、例えば在宅だと8時間かかる仕事が会社に来たら6時間で終わるようというような、わざわざ来る意味があるオフィスにしないとなと思うんです。

渡辺:
リモートの日は集中して作業をし、オフィスに来る日は自然とコミュニケーションが増えて新しいアイディアやイノベーションが生まれる、それが今のWanoが理想とするワークスタイルですね。

 

4つのグループ会社のバックオフィス業務を支える二人の、Wanoグループらしさを守るための丁寧な対応が印象的でした。実際にメンバーからも「スタンディングで仕事できるのが嬉しい、気分転換に一日数時間は使うようになった」「床に配線が散らかってないおかげか、解放感があって過ごしやすい」といった嬉しい声も上がっています。プロジェクトお疲れ様でした。