INTERVIEW 2025.5.22

つくる側から、支える側へーー音楽と生きるフリーランスエンジニアの選択

TuneCore Japanは、インディペンデントなアーティストが楽曲をストリーミング配信し、収益化できるサービスです。先日公開されたMusic Stats 2024では、誕生から12年目となる2024年も過去最高のアーティスト還元額を達成し、今後もアーティストに寄り添ったサービスを展開していく姿勢が打ち出されました。

今回インタビューしたのは、2024年12月にWanoへ入社し、TuneCore JapanのフロントエンドエンジニアとしてLP作成を担当しているK.S。文系出身ながら独学でエンジニアのスキルを身につけ、フリーランスとして幅広い業種のプロジェクトに携わってきた経験を持ちます。自身の興味を追いかける中でWanoと出会い、入社を決めた背景について聞きました。

文系から独学でエンジニアへ。多様な現場を経て感じた、エンジニアとしての葛藤 

K.Sのキャリアの始まりは、環境デザイン事務所。ITとは無縁の世界からスタートし、「手に職をつけたい」という想いでプログラミングを独学で学び始めました。父親や親戚にエンジニアがいたことも後押しとなり、東京都のIT研修プログラムなどを活用しながら、3ヶ月でスキルを身につけ、スタートアップ企業にエンジニアとして入社。その後、会社の倒産をきっかけにフリーランスへと転身します。

フリーランスとしては、金融・広告・教育・アニメ・電子書籍など、多様な業種のプロジェクトに参加。特定の業界に縛られることなく、自分のフロントエンドの技術が活かせる案件を選んできました。「在宅で自由に働けるフリーランスのスタイルは自分に合っていた」と語る一方で、徐々に感じるようになったのは「エンジニアとしての迷い」でした。

「気づけば、技術を学んだり使うこと自体が目的になってしまっていて。”技術は目的のために使うもののはず”から始まり、”そもそも自分はエンジニアリングに向いてないんじゃないか”と考えるようになるなど、自問自答する日々でした。案件を転々とする中で、自分が関わるプロダクトに本気で向き合えていない感覚があったのかもしれません。」

音楽とテクノロジーの交差点で見つけた、新しい居場所

 そんな時、K.Sの中で浮かび上がったのが、もうひとつの“好き”ー音楽の存在でした。大学時代からビート制作を行い、ヒップホップアーティストへの楽曲提供も行っていた彼。中学時代、DJを引退する叔父のレコード処分を手伝いながら、こっそり聴き込んでいた頃から、音楽への情熱は途切れることなく続いていました。

「自分の好きな業界、たとえば音楽業界で働けたら何かが変わるかもしれない。でも音楽とテックの掛け合わせの求人はなかなかないかもなって諦め半分で検索してみたら、最初にTuneCore Japanの求人が出てきたんです。元々使っていた、自分にとっては必要不可欠なサービスだったので、びっくりしました。

TuneCore Japanを知る前は、自分の音楽を広める方法って、CDを作るか、YouTubeにMVを出すくらいしかなかったんです。だからこそ、TuneCore Japanのようにストリーミングで配信できる仕組みは、自分にとってまさにゲームチェンジャーでした。

当時は“音楽でどうやってお金を稼ぐのか”がすごく曖昧だったけど、TuneCore Japanは“音楽でご飯を食べていく”という選択肢をはっきり見せてくれたサービスでした。周りでも使っていない人はいないくらいで、自分の音楽人生を支えてくれた存在だと思っています。」

一方で、入社を決めるまでには葛藤もありました。プレイヤーとして音楽を続けたい気持ちと、支援する立場として業界に関わるという選択肢。その間で揺れたK.Sの背中を押したのは、面接時の社長の一言でした。

「“本気で音楽をやりたいなら、うちに来てる場合じゃない”と言われたことで、自分の気持ちに火がついたんです。入社までに一度本気で楽曲制作に向き合った結果、自分は音楽業界に関われること自体に喜びを感じていると気づきました。」

自社サービスだからこそ描ける、エンジニアとしての新たなビジョン

現在K.Sは、TuneCore JapanのLP(ランディングページ)制作を担当。Wanoで働く中で最も驚いたのは、他のメンバーのエンジニアとしてのレベルの高さや、仕事に対する意識でした。

「自分より若い人たちが、強い目的意識を持って仕事に向き合っている。その姿勢にとても刺激を受けました。自社プロダクトに関わるからこそ得られるドメイン知識や、蓄積されたデータを使った開発など、学びの連続です。」

また、フリーランス時代との違いとして「仲間と働く楽しさ」を実感しているといいます。個人のスキルで完結するのではなく、チームとしてプロダクトを育てていく醍醐味がそこにはあるようです。

「抱えていた葛藤が全てクリアになったかというとそうではないんですが、でも明らかに違うって言えるのは、前より楽しいことですね。 学びの機会もたくさんあって仲間たちに囲まれてるっていう状況が、すごく楽しいものなんだなと思います。

また、何かしらの形でそのミュージシャンをサポートしていきたいという気持ちが芽生えました。かつて自分が支えられたように、誰かの“なくてはならない存在”になるものを生み出したい、それができたらすごく誇らしく思うだろうし、もっと仕事が楽しくなるんだろうなと思います。 」

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