COLUMN 2026.9.29

視野を広げ続けた先に-データエンジニアへ辿り着いた道

有名なアーティストからインディペンデントのアーティスト・レーベル・マネージメント、サウンドクリエイターやYouTuberまで、ジャンルを問わず幅広く利用されている音楽ディストリビューションサービス「TuneCore Japan」。毎年事業拡大を続け、メンバーも続々と増えてきています。

今回インタビューしたのは、2026年4月にWanoへ入社したCindy。TuneCore Japanのデータチームで、データエンジニアとして活躍しています。中国出身、アメリカの大学で天体物理学を専攻した後日本でバイオエンジニアリングを研究、その後コンサルティング会社に入社という異色のキャリアを築いてきたCindyに、Wano入社の背景や現在の仕事について聞きました。

人生の選択はいつも自分の可能性を狭めない

珍しいキャリアを持つCindyにとって最初の岐路は高校進学のタイミングでした。

「普通の高校だと数・国・理・英・社みたいな定番の科目しか学べないんですけど、それじゃあつまらないなと思って。好きな分野もたくさんあったし、思い切ってインターナショナルスクールを選びました。そこはアートや音楽など選択科目の幅が結構広かったんですよ。」

当時英語が話せなかったものの入学したインターナショナルスクールで幅広い学科を学び、その間に英語を習得。その後アメリカの大学に進学して天体物理学を専攻しました。

「星を見るのが好きで、自分で望遠鏡を買って月の動きを観察していたくらいだったので本格的に学んでみようと思いました。でも実際に勉強してみたら、単純に難しすぎました。」

と笑います。大学2年生の交換留学で訪れた日本の大学の研究室がきっかけで、修士課程ではバイオエンジニアリングを専攻。専門を横断しながら自分の興味の幅を広げていきました。

きっかけはゲーム。日本との出会い

修士課程の勉強、その後の就職先としてCindyが選んだのは日本でしたが、興味を持ったのは中学時代にさかのぼります。

「中学生のころ、セガのボカロゲーム、リズムゲームにはまりました。そこで日本の文化や音楽に触れて、日本という国に興味を持ち始めました。アニメを見ている中で主題歌を覚えたりして、日本の音楽も好きになりました。」

日本語を独学で学び、その情熱は中学の文化祭でも発揮されます。

「文化祭でみんな何かしらのパフォーマンスをするんですけど、そこで日本語の歌を歌いました。私の中学校で日本に興味があるのはその時多分私だけだったと思います。誰も、何も分かってなかったと思いますね(笑)。」

その後、大学の交換留学で訪れた研究室のメンバーや教授と仲を深め、日本での住み心地もよかったというCindyは修士課程でも同じ研究室を選び、「もっと日本を見てみたい」という思いから日本での就職を決意します。

コンサルで見つけた、音楽とデータの交差点

大学院卒業後はコンサルティング会社でキャリアをスタートしたCindy。これまで学んできた分野とは離れた業界ですが、選択の理由はやはり自分の可能性を広げたいという思いでした。

「研究も楽しかったんですけど、博士まで続けていったら専門性が高くなって、他の領域への柔軟性がなくなっちゃうんじゃないかと思って。本当にやりたいことを見つけるためにいろんな業界を幅広く見てみたかったので、コンサルを選びました。」

音楽との接点が生まれたのは、ある広告会社の案件に携わっているときだったそう。SNSに投稿される動画の傾向を分析する仕事の中で、動画に使われる音楽が閲覧数などにも影響することが分かり、普段の生活における音楽の大切さに気付きます。

「仕事でたくさん音楽の分析をして、そのときにやっぱり音楽っていいなって思ったのがきっかけでした。もともと音楽好きだったこともあって、自分の仕事と趣味が重なっていくような気がして、もっと仕事も音楽に寄せてみようと思いました。」

社内のエンタメ関連の部署に異動を試みたり、転職先を探し始めるもののコンサルで培ったデータ分析能力を生かせる音楽業界の仕事もなかなか見つからず、一度は諦めたといいます。

音楽との距離が近いWanoへ

転機になったのは、求人サイトで偶然見かけたWanoの募集でした。

「実はWanoのことは前から知っていたんです。周りの友達が作曲するときにTuneCore Japanを使っていたので。データ分析のスキルも活かせて、音楽との距離が他の会社よりぎゅっと近い感じがするこの会社に入りたいと思い応募しました。」

そして2026年4月、Wanoグループへ入社。現在Cindyは、TuneCore Japanのデータエンジニアを一人で担当。各チームから届く「こういうデータが見たい」というリクエストに応え、裏側のデータとフロントで働くメンバーとをつなぐ役割を担っています。

難しさを感じるのは、データの見せ方だそうです。

「膨大なデータがあるので、すべてのデータを見せてしまうと複雑すぎて話がややこしくなるときもあり、相手が本当に欲しい情報をどういう形で見せればいいのか考えるのが難しいところです。今この業務を担当しているのが私だけなのでちょっと寂しいときもありますが、上司に相談に乗ってもらいながら試行錯誤しています。」

一方で、この仕事の楽しさについてはこう語ります。

「望んでいた音楽と密接な環境で、音楽に関わるデータを隅々まで見られるのが楽しいです。知っているアーティストの方が、あるタイミングでこういう施策をして、どれくらい効果が得られたのかを数字で見ると、その人の努力が見える気がして、どんどん応援したくなりますね。」

自分のままでいられる、Wanoの心地よい空気

入社前のWanoの印象を聞いてみると「大手の音楽の会社と違って、独自の存在感がある」と感じていたそう。実際に働き始めてからは、会社の雰囲気が自分の性格に合っているといいます。 

「前にいた会社は人数が多い大きい会社でした。忙しさもあり、みんなに緊張感があって、人の顔色を見たり常に出世のことを考えているような感じで空気が重たかったです。」

海外出身のCindyにとって空気を読むという日本特有の文化はなかなか理解が難しかったそうですが、Wanoにはそういう雰囲気がないところも働きやすさにつながっているようです。

「前の会社の人たちは周りを気にしすぎてるなと思う瞬間が結構ありました。言いたいことはあるんだけど言わない方がいいとか、やりたくない案件でも『ノー』は言えない雰囲気があったんです。でもWanoに入ってからは、自由に発言しても、ありのままの自分で動いていても、皆さんが受け入れてくれるのがうれしいです。空気の読み合いが必要ない分、仕事に集中できます。」

これからも、視野は狭めずに

今後の展望について尋ねると、Cindyは「まだ他のチームとの連携が十分にとれていないのが課題」と率直に語りました。

「まだ入社から間もないので、すべての業務に詳しいわけではなくて。もっと業務知識や音楽の知識を身につけて、各チームが悩んでることをうまくくみ取り、それをどう改善していくかを一緒に考えたいなと思っています。他のチームの皆さんともっと関わって視野を広げて、より良い提案をしたいですね。」

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